前立腺がんは高齢者に多く急増中です

前立腺癌とはどんな病気か

前立腺がんは、前立腺に発生する悪性腫瘍です。尿道から離れた前立腺の辺縁部に発生することが多いとされています。そのためある程度大きくならないと尿道を圧迫することはなく、排尿障害などの症状を起こしません。つまり、症状を伴う段階では、癌がある程度進行している可能性が高いのです。前立腺がんは40代から発生すると言われていますが、臨床的には五十歳代から見られることが多く、年齢が進むにつれてその頻度が高くなる典型的な高齢者の癌です。原因として、老齢になるにつれて男性ホルモンの分泌が少なくなり、性ホルモンの不均衡が起こるためと考えられていますが、詳しいことはまだよくわかっていません。前立腺がんは初期にはあまり症状がなくても進行するとリンパ節や骨に転移して痛みを伴うようになります。前立腺がんは早期の段階から腫瘍マーカーの一つであるPSAが上昇することが知られています。前立腺癌のほとんどでPSAが上昇するため、検診で広く用いられ早期の段階で見つかるようになりました。

前立腺がんの症状

初期にはほとんど症状はありませんが、ある程度癌が大きくなると尿道を圧迫するようになり、前立腺肥大症と同じような排尿障害が出現します。排尿障害の症状としては、頻尿、排尿困難、残尿感などがあり、尿道が強く圧迫されると尿閉になることもあります。前立腺がんが膀胱に浸潤すると排尿痛や尿管がふさがれるため水腎症となり、背部痛が現れます。また、骨転移による腰痛など胸の痛みや貧血、リンパ節移転による足のむくみなどが見られるようになります。

検査と診断

診断にはスクリーニング、そして確定診断するために前立腺生検を行う前立腺がん細胞の存在を確認します。そしてがんと診断後に癌の広がりを調べる為の検査があります。

スクリーニング

外来では直腸内指診とPSA値で前立腺癌の疑いがあるか決めることが多いです。近年は直腸内指診で異常が無くPSAの値が高い場合で発見される前立腺がんが増加しています。PSAは年齢に伴い上昇することは知られていて、50歳代と60歳代の平均PSAで値は4未満であるためこれらの年代ではPSAの基準値とされる4以下であっても生検を受けて早期癌を発見した方が良い場合があります。しかしながらPSAは前立腺肥大症や前立腺炎で上昇することがあるため前立腺の大きさや経時的なPSAの変化を参考にして政権を行うかどうかの選択をします。またPSAは治療後の再発をモニターするにも有用です。

前立腺生検

一般的には経直腸的超音波検査で前立腺を確認して直腸からまたは会陰から前立腺に針を刺して組織を採取します。これを生検と言います。 前立腺がんの病巣は、超音波検査では正常な前立腺に比べて黒く映ることが多いのですがこれを判断するのは難しいため前立腺全体を均一に制限する方法が考案されました。この方法により前立腺癌の見つかる割合が向上しました。