乳がんの検査と診断
乳房にしこりが発見されたら良性腫瘍が悪性腫瘍かを見極めることが必要になります。

問診について

乳がんは、女性ホルモンの分泌と深い関係があります。妊娠出産の経験がない人、授乳の経験がない人、経験年齢の遅い人などは乳がんができやすいと言われています。そこでまずはホルモンに関係する これまでの生活習慣について考えてみる必要があります。

月経の状況、結婚の有無、妊娠分娩の回数、授乳の状況などについてです。次に乳腺炎や乳房腫瘤などの乳腺の病気にかかったことがあるのか、女性ホルモンや副腎皮質ホルモンなどの治療を受けたことがあるかなとの既往歴を確認します。また乳がんは遺伝的要素が強いと言われてきましたが、近年はがん抑制遺伝子と呼ばれる乳がんの発生を抑える特殊な遺伝子が見つかり、乳がんにかかる人の多くはその遺伝子が欠損していることも分かってきました。このように乳がん発生の遺伝的要素も次第に解明されつつあります。
従って血縁者を中に乳がんの人がいないか、他の癌についてはどうなのかなどの家族歴についても確認してみる必要があります。

乳がんの診察

乳がんの診察には様々な方法があります。視診、触診、追加診断法、マンモグラフィー、乳管内視鏡検査、超音波検査、細胞診などです。

乳癌の治療

乳癌の治療の基本は手術です
乳癌に対する基本的な治療法は手術ですが、その補助療法として抗がん剤による化学療法やホルモン剤による内分泌療法、局所治療の放射線療法などがあります。

乳癌の手術

乳房全部と胸の筋肉および脇の下のリンパ節を全部取ってしまう胸筋合併乳房切除術という手術がかつては最も多く行われてきました。しかし術後の胸の変形や、腕のむくみ、しびれ、運動機能の低下などが問題となり、日本では平成2年前後を境に胸の筋肉の一部だけ切除する胸筋温存乳房切除術が最も多く行われるようになりました。
現在ではよほど進行した乳がんでない限り全部の切除は行われていません。
早期の乳がんであれば乳房の一部屋1/4を切り取る円状乳房部分切除、または扇状乳房部分切除などの乳房温存手術が行われますが、その場合、術後に残った乳腺に対して放射線治療などの補助療法が追加されます。これにより乳房切除術と比べても遜色ない治療成績が得られるようになりました。
このように、最近では乳がんの手術の縮小化が進んではいますか、乳房切除と乳房部分切除は半々くらいの割合です。
従来、乳癌の手術では腋窩リンパ節郭清が、標準治療として実施されてきましたが、 最近では縮小手術をしてセンチネルリンパ節生検法が多くの施設で早期乳癌に対して施行されるようになってきました。